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「芸術分野から考える、気候危機へのアクション」を開始

NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ [AIT / エイト] は、気候危機と芸術、その影響に関する情報を、可能な限り広く人々と共有し、気候危機に関する認識と意識を高めていくためのアクションを行っていきます。 

2023年5月、AITは、イギリスで始動したギャラリーや芸術機関による気候危機アクション「ギャラリー・クライメート・コアリション [GCC] (日本語:ギャラリー気候連合)」の、日本の団体としては初となる「アクティブ・メンバー」になりました。

ギャラリー・クライメート・コアリション|Gallery Climate Coalition(ギャラリー気候連合)は、ロンドンを拠点とするギャラリストやアート関係者によって2020年に設立された非営利団体。深刻化する気候危機に対して、アート界ならではの対応策やガイドラインを打ち出し、新しい試みを続けています。現在、賛同メンバーは800を超え、ベルリン、ニューヨーク、台湾、ロサンゼルスとイタリアの各都市でもGCC支部が活動しています。(AITは2021年にGCCに加入)https://galleryclimatecoalition.org

GCCは、加入メンバーのうち、環境責任に向けて効果的なステップを踏んでいる組織や個人に対して「アクティブ・メンバー」として正式に認可する取り組みを2023年春より開始しました。

AITは2022年の活動実績を元に、正式にGCCアクティブ・メンバーに登録されたことを記念し、「気候危機とアートから考えるアクション」をテーマに、2023年6月よりスタディーセッションやラウンドテーブルを開催していきます。

スタディセッションおよびラウンドテーブルは、日本で活動するギャラリスト、美術館のキュレーター、行政の文化政策担当者やアーティストなどを対象に開催します。GCCによる気候危機への具体的なガイドラインを参加者とともに学ぶほか、海外での事例について考えながらディスカッションを行います。

今後、日本のアートセクターは積極的な環境コミットメントをどう実践していけるのでしょうか。日本の文脈、環境への意識、文化セクターの取り組みやアート産業の現状を同時に共有しながら、今後、芸術分野からどのように具体的なアクションを起こせるか、参加者とともに考えます。


[スタディセッション、ラウンドテーブル]

日時 2023年6月より不定期で開催

会場 代官山AITルーム(東京都渋谷区)、オンラインほか

対象 キュレーター、ギャラリスト、アーティスト、アート・マネージャーほかアート関係者や芸術分野のプロジェクトに携わる方

主催:NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ [AIT/エイト]

内容:ロジャー・マクドナルドとAITのグリーンチームによるGCCの紹介(特にアクションのガイドラインを共有)

参加者同士の意見交換(現在の仕事や活動に照らし合わせて、気候危機問題について考えます)

活動に賛同される方や今後のご案内を希望する方は、Google Formに入力をお願いいたします。(公開イベントなどのお知らせをご案内します)


芸術の分野で気候対策変動が必要な理由

私たちの生きている時代はいま、気候危機問題の真っただ中にいます。私たちは、自分たちが活動する分野を持続可能にしていく責任があります。そうすることで、芸術セクターから社会全体へ、ポジティブなメッセージを発信することが可能になります。

アートは、産業のさまざまな垣根を超えて、人々の心に影響を与え、私たちが直面する問題に対して創造的な解決策を提供し、より広いシステムの課題や気候危機の原因に取り組む力を備えています。


▪️ AITの環境責任声明(ERS)はこちら [PDF]

▪️ AITの2022年カーボン監査

GCCの「アクティヴ・メンバーシップ制度」について

Gallery Climate Coalition (GCC)は、2023年5月10日に第一弾のアクティブ・メンバーを発表しました。この取り組みは、環境責任に向けて効果的なステップを踏んでいる組織や個人を称えることを目的としています。2022年のアクティブ・メンバーには、78のアートギャラリー、美術館、NPOや団体が名を連ねています。なかにはアートバーゼルやフリーズ、クリスティーズ、MoMA、カムデン・アーツセンターやテート美術館があります。日本からは、AITがアクティブ・メンバーとして登録されました。

アクティブ・メンバーは、以下の3つの主要なアクションを組織で実践することが求められます。https://galleryclimatecoalition.org/active-membership/

●  CO2eレポートまたは監査の実施

●  組織内のグリーンチームの設立と運営

●  環境責任ステートメントの公開

GCCの活動の目的

GCC (Gallery Climate Coalition)では、2030年までにビジュアルアートセクターの温室効果ガス排出量を最低50%削減すること、そして「ゼロウェイスト(ゴミをゼロにする」実践を促進することを主な目標として掲げています。持続可能な芸術セクターをつくり上げることがGCCのビジョンです。

気候危機とアート とは?

気候危機とアート

アートがもつ表象の力、美術史や言説と気候危機の関係、そして具体的な実践について、AITの活動全体を通じて追求していきます。アート・オンライン講座「崩壊の時代の芸術体験」コースやTASで行っている講座と合わせてご活用ください。

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