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オランダと日本をつなぐトーク 「音楽と精神のインスピレーション・プログラムから考える多様な心と表現」

音楽と精神のインスピレーション・プログラム「Mark to the Music」の様子、写真:阪本 勇

ご好評につき定員に達したため、Peatixの受付を締め切りました。(1/23 15:34時点)
Peatixからお申し込みではなく視聴をご希望の方は、当日19:00より、YouTubeの同時配信をご視聴ください。
配信用リンク:https://youtube.com/live/ 3RbvqoAMTRY?feature=share

AITでは、今後もアートとメンタルヘルスをテーマにしたトークや講座を継続して開催して参りますので、
活動にご興味のある方はぜひ以下よりAITのメールニュースをご登録ください。不定期でご案内をお送りいたします。
https://www.a-i-t.net/about/

NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ(以下AIT)では、2024年1月25日(木)に、アートとメンタルヘルスを考える場として、オンラインのトークイベントを開催いたします。本トークは、昨年実施した「アートの有用性とメンタルヘルス」の第2弾として、オランダと日本のゲストを招いて行う、「CAT」の今年度プログラムの報告イベントです。(前回のイベントはこちら

ゲストスピーカーには、オランダ「ミュージアム・オブ・マインド」にてメンタルヘルス・プログラム マネージャーを務めるヨレイン・ポスティムス氏、日本の協働団体「アトリエ・エー」より赤荻 徹氏をお迎えします。


AITでは、2016年よりディア ミープロジェクトを立ち上げ、芸術の体験や学びを通して多様な子どもやユースが参加し、生き方を育み合うプログラムを実施してきました。近年は、国内外の団体や専門家との協働を通し、よりアートとメンタルヘルス、ニューロダイバーシティ*1を考えるプログラムへと発展しています。

昨年度から、国内およびオランダの団体とともに3者のコラボレーションプログラム「CAT(コレクティヴ・アメイズメンツ・トゥループ)」*2を開始し、障害のあるメンバーとともに美術館を訪れ、対話を重ねながら新たな刺激や気づきを得る美術鑑賞(インスピレーション・ツアー)とその経験から自分の表現を深める創作のプログラムを創出しています。

今年度のCATでは、オランダのミュージアム・オブ・マインドより、メンタルヘルス・プログラム マネージャーのヨレイン・ポスティムス氏を東京に招聘し、「アトリエ・エー」のメンバーとともに、音楽と精神のインスピレーション・プログラム「マーク・トゥー・ザ・ミュージック(Mark To The Music)」(アンビエント音楽や瞑想を取り入れた表現ワークショップ)を実施しました。

本トークの前半では、オランダのヘルスケア分野で活動し、その知見を美術館のプログラムづくりに活用するヨレイン・ポスティムス氏の視点や、瞑想やマインドフルネスを取り入れたアートワークショップの理念の紹介とともに、東京滞在において「アトリエ・エー」の多様なメンバーとともに行ったワークショップの記録をご紹介しながら、そこから得た気づきや発見について赤荻徹氏、AITとともに振り返ります。

トーク後半では、多様な人々との芸術体験が拡げる新たな芸術批評の可能性や、アートとメンタルヘルスのプログラムにおいて重要な視点といえる「予防」などのキーワードについてディスカッションを行います。

近年、国内外の美術館でアート処方の取り組みが行われていますが、アートは私たちの心や脳、身体にどのように作用するのでしょうか。

さまざまな専門家や多様な参加者との協働を通じて、芸術体験とそこから生まれる新たな学びにご関心のある方は、ぜひご参加ください。

*1「神経多様性」を意味する、Neuro(脳・神経)とDiversity(多様性)の2つを組み合わせた言葉。「人それぞれ異なる特性を尊重して、多様性の違いを社会で生かそう」という考え方を広げるための取り組み。
*2 「コレクティヴ・アメイズメンツ」とは、集団で体験する驚き、「トゥループ」とは、一人ひとり独立した表現者の集まりを意味している。


概 要

日時 2024年 1月25日(木)19:00~21:00(18:50オープン)

形式 オンライン(Zoom)
参加費 無料
定員 80名(*要予約/先着順)
*Peatixより要事前申込
*日英逐次通訳あり、日本語情報保障あり

▼ゲストスピーカー:ヨレイン・ポスティムス(ミュージアム・オブ・マインド)、赤荻 徹(アトリエ・エー)
▼事例紹介:藤井 理花(AIT)
▼モデレーター:堀内 奈穂子(AIT)
▼日英逐次通訳:池田 哲

*本イベントは、「UDトーク」による文字情報サポートがあります(日本語のみ)
協力:文織工房

主催:文化庁、NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ
企画:AIT ディア ミー
協働団体:アトリエ・エー、ミュージアム・オブ・マインド
協力:資生堂カメリアファンド、オランダ王国大使館(鑑賞プログラム協力:SBI 新生銀行グループ)

協賛:ローランド株式会社、株式会社MOGU、バニーコルアート株式会社


スピーカー・団体紹介

ヨレイン・ポスティムス(ミュージアム・オブ・マインド、メンタルヘルス・プログラム マネージャー)

2022 年に The European Museum of the Year Award (EMYA) を受賞した「ミュージアム・オブ・マインド」(心の美術館)にて、マインドフルネストレーナー兼メンタルヘルス・プログラム マネージャーを務める。

アートとヘルスケアの分野で 15年の経験を持つポスティムスは、同美術館にて文化、マインドフルネス、ウェルビーイングの関係を探求するプログラムを企画。そのほか、オランダの文化セクターにマインドフルネスの実践を導入し、ヨーロッパ各地の美術館やギャラリーと協力し、マインドフルネスの学習やエンゲージメント・プログラムに関連した講演などを行う。

トラウマやニューロダイバーシティに関わる実践を専門とし、オランダではミュージアム・オブ・マインドのほか、ゴッホ美術館などでトレーニングや瞑想プログラムを開発している。

Drawing by Ryunosuke (atelierA)

赤荻 徹(アトリエ・エー 主宰)


2002年よりダウン症の子どもたちのサッカーチーム「ABLE FC(エイブル・エフシー)」のコーチを務め、2003年よりダウン症や自閉症の子どもたちを中心とした絵の教室「アトリエ・エー(atelier A)」を主宰。2006年アール・ブリュットを特集した雑誌「←→special」編集発行、アトリエ・インカーブ画集「ATELIER INCURVE」編集。

日本財団DIVERSITY IN THE ARTS主催「ミュージアム・オブ・トゥギャザー」展(2017年)リサーチキュレーター、「ミュージアム・オブ・トゥギャザー・サーカス」(2018年)および「TURNフェス5」(2019年、東京都、アーツカウンシル東京ほか主催)のトークセッションに参加。

堀内 奈穂子(AIT キュレーター、 ディア ミー ディレクター)

エジンバラ・カレッジ・オブ・アート現代美術論修士課程修了。2008年より、NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]にてレジデンス・プログラムや展覧会、シンポジウム、企業プログラム、教育プログラムの企画に携わる。ドクメンタ12マガジンズ・プロジェクト「メトロノーム11号 何をなすべきか?東京」(2007)アシスタント・キュレーター、「Home Again」(原美術館、2012)アソシエイト・キュレーター、国際交流基金主催による「Shuffling Space」展(タイ、2015) キュレーター、「Invisible Energy」(ニュージーランド、2015)共同キュレーターなどを務めるほか、アーカスプロジェクト (2013) 、パラダイスエア(2015、2016)、京都府アーティスト・イン・レジデンス事業(2017)などのアーティスト・イン・レジデンスプログラムのゲストキュレーターを務める。 2016年より、複雑な環境下にある子どもたちとアーティストをつなぐ「ディア ミー」プロジェクトを開始。アートや福祉の考えを通した講座やワークショップ、シンポジウムを企画する。

藤井 理花(AIT プロジェクト・マネージャー、ディア ミー 企画・制作 )

千葉県生まれ。出版IT企業などを経て2011年より現職。AITでは主に展覧会やイベント、ワークショップのコーディネートや企画を担当。AITが企画協力した「ゴー・ビトゥイーンズ展-こどもを通してみる世界:子どもキャプションプロジェクト」(2014年、主催: 森美術館)では、学校プログラムや一般の子ども向けワークショップの運営に関わる。AITとカムデン・アーツセンターとの協働企画 ジーナ・ブエンフェルド「回る世界の静止点で」(2014年)、「The BAR vol.8 Today of Yesterday 過去に在る、いま」展(2015年、山本現代)などを担当。AITのディア ミー プロジェクトメンバー。個性豊かな子どもやユースが主体的に関わるプログラムを企画。個人の活動に子どもたちとの文化活動、ダウン症や自閉症の子どもを中心としたアトリエ、市民の養蜂グループに参加しているほか、ケアの現場で行うアート活動のサポートやコーディネーターを務める。

Collective Amazements Troupe [CAT] (コレクティヴ・アメイズメンツ・トゥループ)

Collective Amazements Troupe [CAT] は、2022年に開始した「ミュージアム・オブ・マインド」、「アトリエ・エー」、「ディア ミー (by AIT)」の3者が協働する新プロジェクト。「コレクティヴ・アメイズメンツ」は、集団で体験する驚き、「トゥループ」は一人ひとり独立した表現者たちの集まり、という意味。多様な人たちが互いに好奇心を持って出会い、表現の場をつくりだしていくことを目的に、活動を開始。

website

アトリエ・エー(atelier A

ダウン症、自閉症の子供たちを中心とした絵の教室。赤荻徹・洋子夫妻により、2003年より東京・渋谷区で月1回開催。デザインやアートに関わるスタッフを中心に、一緒に楽しみながら、子供たちが制作する環境づくりを行う。限りなく自由に、子どもたちとスタッフが互いに刺激しあい、友情を育み、それぞれに新しい発見をする場として、また、年齢や障害の有無を問わず、たくさんの人との出会いを経験するための開かれた活動を目指している。
website
instagram @atelier_a2003

ミュージアムオブ・マインド(Museum of the  Mind
オランダの「Museum of the Mind [ = 心の美術館の意]」は、医療、芸術、科学の境界を横断する美術館。近年は医療博物館だけでなく、博物館全般の人間性を高める画期的な成果を上げたことが評価され、美術館の社会的モデルを牽引する存在といえる。Museum of the Mind のメッセージは、美術館は少人数向けのメンタルヘルス・プログラムにとどまらず、より多くの貢献をすることができるということ。美術館はあらゆる側面において、人道的で思いやりのある、人間性を尊重する姿勢を体現することで、より健全な社会の創造に貢献できる。国のメンタルヘルス財団や機関と連携した運営方式、展覧会コンセプト、スタッフと多様な観客の双方向のコミュニケーションなど、この分野における卓越したセンターとして際立っている。Museum of the Mind は、ユニークで人道的、インタラクティブ、エンパワーメント、活動的な博物館であり、博物館というコンセプトを、非常にオープンな心で人生の学校として発展させる画期的なプロジェクトに基づいている。(ヨーロッパ・ミュージアム・オブ・ザ・イヤー [EMYA] 審査員)
website

ディア ミー (dear Me
AITが2016年に開始した、様々なバックグラウンドをもつ子どもたちやユースと、アートの考えやアーティストの表現をつなぎ、よりよい未来を想像するプロジェクト。自由な世界や多様な価値観を共有するワークショップやイベントを企画・実施。子どもたちとともに生の表現にであう「美術鑑賞プログラム」、国内外のアーティストや専門家を招いて行う「創作ワークショップ」、アートとケアを横断するレクチャー、当事者の声を表現をつうじて発信するプログラムなど、自己肯定感を高めながら自由に表現する場、そして、世界の広がりと社会との繋がりを実感する機会を創出している。
website
instagram @dearme_project

NPO法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]とは

2001年、現代アートに興味がある誰もが学び、対話し、思考するプラットフォームづくりを目指して、6名のキュレーターとアート・マネジャーが立ち上げた非営利団体です(2002年法人化)。AITは先進的な企業の社会的要望に基づいたアートプログラムにコンサルティングや企画で関わるほか、芸術家や研究者延べ150人以上を派遣・招聘し、知識と経験を共有する国際交流の場を、多数の海外文化機関・財団との協働を通じて創出しています。website

文化庁 令和5年度 障害者等による文化芸術活動推進事業
「驚きをともに体験する、芸術と精神のインスピレーションプログラム」